取り残された

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「なにすんだ!離せ!」 「暴れるお客様は、お帰りいただくことになってます。こちらへ」 慌てて雪見のところに行こうとしたけど…いつのまにそんな力がついた?客を引いて外に出て行った。 「ねー隼人。あいつの修行ってなに?金になるの?」 「いや、…よくわかりません」 毎日公園で走って筋トレしてるらしい。寺の修行なのか、雪見への罰なのか。 「隼人、さっきなんか呼ばなかった?」 普通に戻ってきた。 「お前が殴られるかと思って」 「…そう?大丈夫だけど」 「ねーあんたさぁ、金になんない修行してる暇あったら他の仕事探せば?」 「いやぁ、無理ですよ」 そりゃそうだ。執行猶予中なのだ。 「顔はいいのにもったいない」 ナンパされてる? 「借金返さないといけないので」 「あー、そうね」 借金のことになると、みんな引いていく。雪見がかわいそうだ。 「隼人、部活やったことある?」 「は?」 さっきの話聞いてたのか?関係ない話になった。 「たぶん学生が、公園で走ってたんだけど。何部が走る?」 「運動系は走るぞ」 「えー、範囲広。たぶん、その人たちの中の人が助けてって言ってる気がする…」 「いや、その話もうやめろ!」 怖い話に戻しやがった。
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