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「まあ、冗談はさておき。その良くできた、なるべく自分で何とかしようと頑張っている息子が、無意識に救援信号送ってくるような事態、何かあったでしょう?」 『……まあね。でも、これは、よその人に話すのはねえ。一応、病院の内部のことだし。ボランティアさんとはいえなあ……』 「ボランティアさん? もしかして、毎週木曜日に来る人? 若い女性?」 『……どこまで知ってんのよ?』 「いや、丁度別の案件でさ……って、もしかして、つながってる?」 『もしかして……って、結構ヤバめの案件? それだと……まずいなあ、ちょっと焚きつけちゃったかも、お宅の息子さん』 「……あわよくば俺に解決させようとしてたでしょう? ちゃんと事務所通してくださいよ。で、そのボランティアさんがどうしたんです?」 『これ以上は守秘義務』 「人にただ働きさせようとしておいて……分かりましたよ。同じ案件っぽいし、一緒に対応しますから、依頼料代わりに情報提供してください」 『そう来なくっちゃ』    ミチ姐にうまく乗せられた形にはなったが、重大な情報も得られ。
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