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知りたい。
そう思ったときにチャイムが鳴った。そしてはっと気がつく。…勉強しなきゃだ。優雅にお茶飲んでいる場合じゃない。成績落ちて奨学生の枠から外されたらおしまいだ。
「あの、すみません!私、もう帰ります。助けていただいた上にお茶までご馳走してもらって…ありがとうございました!」
ぴょこんと頭を下げ、逃げるようにこの広すぎる部屋から逃げように帰ろうとするとガシっと腕を掴まれた。
「!?」
「…鞄、忘れてるぞ」
私の腕をガシっと掴んだのは掴んだのか虎太郎君だった。私は自分の両手に鞄を持ってなかったことをそっそっと確認する。…持っていない。鞄を置いて帰ると私、何してるんだ。ほんと、恥ずかしい。
「…ありがとう」
「…いや、いいんだけど、またここに来るか?」
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