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「これ、食べなさい」
「え。でも今沢山、お菓子貰ったのに…」
「それはお菓子でしょ!こっちは私が作ったお弁当。秀に作ってあげてと言われて作ったけど…作って成功だったわ」
ふう~っと息を吐く小毬先輩。今度は私が目を大きくする番だ。
「…生徒会長が?」
小毬先輩は頷くと、ぐいっと私にお弁当を押し付け来る。
「いい?富ちゃんは高校生なんだから、しっかり食べなきゃ駄目!ちょっと食べすぎたってすぐ消化できちゃうから、高校生は。逆に今しかできないよ、スイーツ食べ放題とかなんて」
スイーツ食べ放題…。私の地元にもスイーツ食べ放題のお店はあったけど行ったことない。友達にも誘われたことがあるけれど、お金がなくて店の前を恨めしい気持ちで通っていたな…。
「…あの、富ちゃん。そんな悲しそうな顔しなくてもあの部活に来てくれるならいつでも食べれるのよ?それに秀も言ってたでしょ、息抜きも大事だって。今度…期末テスト終わったご褒美みたいな形でいいから私とホテルのスイーツビュッフェに付き合ってくれないかしら?…そのホテル、私の従兄弟が経営しているんだけどね、お金はいいから女の子が喜ぶプランを考えたいから食べてもらって意見を聞きたいって言ってるのよ」
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