ダラケ部!

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「秀と虎太郎は幼馴染だから普通に話せるけどね。でもクラスの子とはどうなんだろう…。家柄ばかり気にして、気を遣って話す子たちは友達って言えるかな…?」 違うと思うなんて言えなかった。…だってそれを伝えたらきっと小毬先輩はもっと傷つくと思うから。だから違う言葉を伝えてみる。 「小毬先輩、私の家は一般庶民です。庶民よりももっと貧乏な家で。同級生が当たり前に経験してることができなくて我慢することも沢山あります。…けど私は貴方のこと変な遠慮して話すことは絶対しません。嫌なことは嫌だって言うし、嬉しいことはちゃんと嬉しいって伝えます。貧乏人ですからこれ以上落ちることもないし、私も含め家族全員、そういう性分じゃないんで」 上手く伝えれてるか分からない。作文は得意な方なのに。こういう時、どうすれば目の前の人が悲しい顔が少しでも和らいでくれるのか…知らない。分からない。 私には勉強以外にもっと学ぶべきことがあるかもしれない。 ああ…悔しいな、ほんと。生徒会長の言う通りじゃん。今日で何回、こんな気持ちにさせてくれるんだ、全く。
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