ダラケ部!

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「日頃の疲れが溜まっていたのか、君はこの部室の前で倒れかけていたんだ。…覚えているかい?」 そしてその人は私の目線に合わせるように姿勢を低くした。キリとした涼やかな一重の目に見覚えがある。そうだ、入学式で見たんだ。だから私、知っているんだ。 「せ、生徒会長?!」 「はい、生徒会長です。あと、この部の部長もやっている。…そんな大きな声出せるなら、もう体は大丈夫そうだね」 そう言って生徒会長は苦笑した。私は慌てて立ち上がり、生徒会長に何度もペコペコと頭を下げる。 「生徒会長に迷惑かけてしまってすみませんでした!もう体は大丈夫です。ありがとうございました!」 ここにいたら、恥ずか死ぬ!生徒会長は頭も良くて家もお金持ちでそしてイケメンで優しくて。そんな話を入学してすぐ女子たちの噂で聞いた。そんな人に私は助けてもらった上にお姫様抱っこまでされている。あまりにも心臓に悪い。 「このご恩は必ず返します!」 何を返せばいいのか分からないけれど、それはあとで考えよう!それだけ投げつけるように言い、出口に向かおうとすると私の肩をがっしりと掴まれた。掴んできたのは今、目の前にいる生徒会長。私はびく!っとして必要以上に姿勢を正す。 「…なら、今、返してもらおうかな」
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