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「え、今?!」
「そう、今すぐに」
そして生徒会長はもう一度私を人をダメにするソファーに沈めた。
「珍しくお客が来たと、小毬…うちの部員の子が喜んでお茶の準備をしているんだ。そのお茶会に付き合ってくれないか?」
「は?お茶会?」
私が眉をピクリと動かせると、この部屋の奥に繫がるであろう扉から撫子さんより更に大和撫子感溢れる女子生徒と、見惚れるような綺麗な茶色の髪をもつ男子生徒がトレイにティーポットやカップ、サンドウィッチやマドレーヌといったまさにお金持ちの方たちがしそうなお茶会のアイテムを持って現れたのだ。
「お客様がお見えになったらもてなす。私は普通のことをしているだけですわ」
「そう言って、いつも以上に先輩、張り切って茶葉選びから張り切ってましたよね…一緒に手伝う俺のことも考えてください」
にこりと笑う女子生徒の横で、隣にいる男子生徒は小さくため息をつく。私は彼らとその料理とを交互に見て、ごくりと息を飲んだ。
「あの、私やっぱり帰ります。勉強もしなきゃいけないし、こんな豪華なものいただくわけには…」
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