ダラケ部!

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キッっと軽く睨みつけるように私を見る虎太郎君に私はびくっとすると小毬先輩はにこりと微笑んだ。 「似た状況とはいえ、この子を助けたのは秀よ。私はこの部活のお客様と思ってこのお茶やお菓子、料理を用意しただけのこと。あら、いけない。せっかくのお茶が冷めてしまうわ。食べながら話しましょう」 そう言ってテーブルに用意しだす小毬先輩。虎太郎君はまだ何か言いたいと言う感じだったけれどそのまま黙って小毬先輩の後に続いて用意し始めた。 「ほら、あなたは座って待ってて」 にっこり見惚れるくらい素敵な笑顔を私に向けてくれるけど、絶対逃がしてやるかという気迫を感じて私はこれ以上、何も言うことができずおとなしく席に着くことにした。 「小毬ってなんかすごいね」 生徒会長はくすくすと何が面白いのか笑いながら私の横の席に着く。生徒会長が私の横に座るとか今日、ここで倒れなかったらありえないことだった。 「褒めてないわね、秀」 「そんなことないよ」 そんな会話を聞いている間に、ドラマや小説から飛び出てきたようなお茶会が完成された。
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