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隣を見ると真っ直ぐ見据える名取の瞳が綺麗で、思わず前を向いて頰をポリポリとかいた。
「コーチ…」
「まあ、クヨクヨ悩むより、今目の前にある目標に向かって走ってれば良いんだ」
「…ありがとうございます」
グゥゥ…
ムードをぶち壊す腹の音が…
これは俺の腹の音じゃない…
「お腹空いたのか…」
「す、すみません…ラーメン屋さんが目に入って…」
名取は真っ赤な顔を両手で覆った。
「ここのラーメン食って行かないか?めちゃくちゃ美味いぞ」
「…はい」
店内に入り、向かい合って座る。
名取は興味深そうにメニューを眺める。
「色々あるんですね…」
「普段外食とかしないの?」
「はい、普段は自炊してるので…」
名取の作る料理…
一瞬食べてみたいと思ったが、何を考えているんだと現実に戻され、頭を振った。
「ご注文はお決まりになられましたか?」
「特製ラーメンとチャーハンのセットで…」
「チャーシューメンと餃子で」
「かしこまりました」
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