嵐がやってきた

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しかし、流石あの見た目で通ってるだけあるのか、こんなにブーイングされてるのに口元は笑ってる。それもいやらし笑いや作った様な笑いではなく、今にも人気者の様に手を振りそうな勢い。 鋼の心の持ち主なんだなぁ〜と感心しながらふと視界に入った詩音。………うわぁ。 視線で殺すとはまさにこの事。と言えるほどの目つきで教卓を睨んでる。あんなショタ的可愛い顔がどうすればそんな形相になるのか。 「みんな静かにしろー。じゃあ御門の隣に座れ」 あーあ、御門君可哀想に………………ん? なーんか、すっごく聞き覚えがある名前。 それにすっごく悪寒が… 「俺、島崎尚!よろしくな!」 おうまいがぁ。 そうだ、僕の名前御門真琴だった。 綺麗に手を顔の前まで差し出され、これは手を握り返すしかない状態。 ゆーーーーーーっくり島崎さんの手を握り返そうとした瞬間、教室内が悲鳴に包まれた。
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