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目の前でシェフ特製ショートケーキをそれはそれは美味しそうに食べ進める詩音。よかったね。
でもね、詩音。
その笑顔は周りの生徒には毒過ぎるよ。
見てよ、皆詩音の顔に釘付けであそこの彼は鼻血出てるし、そっちの彼らは詩音に向かって崇めてるよ。
中々カオスな感じだけど、まぁ、詩音が幸せならいいかな。
バタバタバタバタ
「し、失礼しますM様、天谷様。
こちらに転校生が堪えて来られます故少々、いえ、かなり騒がしくなる事が予想されます為、ご報告致します」
「あ〜尚君かな?」
「左様です。島崎尚です」
「確かにうるさくなりそうだね…でも、さ、ほら…」
詩音の方へ目を向けると、未だ美味しそうにゆっくり味わって食べてるんだよね。
報告に来てくれた彼は詩音の顔見てポッと頬を赤らめてる。何それ、可愛い。
「し、しし承知しました…何としても守って見せます」ピピーッ
お辞儀をして小走りしながら笛を鳴らすと数十人の生徒が立ち上がり僕らの席を覆う様に座り、外からはほとんど見えない様な陣形となった。
これならバレない…かな。
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