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「待てよ!」
「あっ」
いつの間に追いついたのか反対の腕を握ってきた尚君。凄い、身体能力抜群?
「何で来ないんだよ!俺が来いって言っただろ!」
「あー、うん、ごめんね尚君」
「謝ったから許してやるぞ!ほら、今から行くぞ!」
「でも僕達ご飯食べ終わったし…」
「座ってればいいだろ!早く行く「ねぇ」な、何だよ!」
地を這う様な詩音のねぇが炸裂。
あー、尚君逃げて…。
「来いじゃねぇんだよ、行くぞじゃねぇんだよ。
こちとら食べ終わったって言ってるだろ。何自分の意見ばかり押し付けてきてんの。全部が全部通ると思ったら大間違い。てゆうか本当に迷惑だから。いい加減気づいたら?君が皆から邪険にされてる事。それに、直ぐ手を出すけど君の口は飾り?いや、飾りならこんなにうるさく無いか。とにかく、もう真琴に関わらないで」
息継ぎのなく発された言葉にここにいる全員を引かすには十分の威力。目の前にいる尚君もゴクッと喉を鳴らす。
でも、ここで折れないのが尚君なわけで…
「そ、そんな事言ったら駄目なんだぞ!
虐める奴は俺が懲らしめて「ほーら、手が上がった。また殴るの?」な、殴らない!」
お、殴らない!ときた。それなら、もう用は無いよね!うんうん!
「あっそ。じゃあ、さっき言ったこと忘れないように」
「……………」
流石詩音様。あの尚君も下を向いてしまう程の威力。本当に友達で良かったと心から…え?
ポタッポタッ
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