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朝起きるとやっぱり隣に隆二は居らず置き手紙と共に朝ごはんが並べられていた。疲れているんだが朝ご飯の用意なんていいのにと思いながらも少し冷めたご飯を口に運んだ。
「おはよう美琴」
「おはよう詩音」
絶対新刊読むために徹夜したでしょと突っ込みたくなるほど隈を作った顔の詩音。声も若干低いから疲れ取れてないんだろうな。
「ねぇ、聞いた?」
「何何?」
「昨日19時ごろ会長様と転校生が一緒にいたんだって」
「え!本当!?」
「僕も聞いただけだから知らないけど抱き締めあったりしてたみたい」
「何それ、M様がいらっしゃるのに………あっ」
ふと話してる二人組と目が合ってしまった。
二人は深々と頭を下げて校舎内へ走って行ってしまった。
でも二人の行動はどうでもよくて、昨日帰ってきた時間より前に尚君と一緒に居たってこと。
仕事が溜まってたとは聞いたが、そんな話隆二から聞いてない。
言うことを忘れていたのか、隠していたのか、ぐるぐる悪い方向にしか考えられない。
「美琴大好き人間だから大丈夫だよ」
「詩音……」
「心配なら話し合う。考えても当事者じゃないんだから分からないでしょ」
「うん、ありがとう」
僕の考えなんてお見通しだったのか言って欲しい言葉をくれる詩音。その言葉に助けられた僕は考えていたことを一旦忘れて今日聞けばいいと思いながら教室に向かった。
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