嵐がやってきた

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「転校生?」 「ああ、聖達が食堂へ会いにいくだなんだと言ってた」 「隆二は行かなくてもよかったの?」 「興味ない。美琴の弁当の方が興味ある」 そう言って朝ご飯同様卵焼きを口に含んで「美味い」と言ってくれる。校舎が違うし、生徒会で多忙な隆二とは会う機会がゼロに近いから昼休みのご飯だけはと時間を取ってくれ、そして他愛のない話をして、食べ終われば僕の太腿で膝枕をして頭を撫でる。少しでも休んでもらえるようにすれば寝息が聞こえる。これもいつものことでチャイムが鳴る10分前に起こしてあげる。 本当に疲れてるんだなとわかる程目の下がくすんでいる。肌が綺麗から尚更感じる。今日はオムライスにしようかな、と好物を頭を浮かべながら顔周りに抱きしめる。午後からも頑張れと気持ちを込めて。
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