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#5
危険分子の嫌がらせ行為はこの頃少しマシになった。
狙いが№3に逸れたらしい。
彼女は…№3は大丈夫だろうか。
……もし、大丈夫でなかったとしたら、私はかのじょ…№3を助ける方法を考える必要があるのでは。
そもそもこうなったのは、私のせいなわけで……
いや、余計なことを考えるのはよそう。
とにかく、この問題は慎重に扱うべきだ。
放課後、夢中で走る№3とすれ違った。
手にはバラバラになった筆箱・筆記用具――らしきもの。濡れていた。
彼女の頬も、濡れていた。
#6
今日は外が吹雪いている。
3.いきたい
これだけ降り方が激しければ、二時間もすれば横たわった人間を覆うことができるだろうか。
テレビをつけて、天気予報を見る。
#嫌な予感がする。
. お金だけ持って、薬局に行く。……ここは居場所じゃない。
#何も持たずに学校へ行く。
. 睡眠薬と水を買う。……もう全部どうでもいい。
#校舎裏へ歩く。
. 学校の校舎裏へ。……あんなに怖かったものが、私を救ってくれる。
#防寒に抜かりはない。なのに、寒気がする。
. 私、何をしてるんだろう。
#あくびをした。
. くしゃみをした。……さっさと逝きたい。
#――いた。
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