第11話:好きよりもっと

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狭い風呂場のシャワーで 二人で一緒に体を流した後、 下着のみつけ、 ベッドの中に入った。 二人でいる時は 圭さんのこの寝方が スタンダードになりつつある。 毛布と同じように圭さんは俺自身を両腕で包む。 温かい肌からは同じ優しい石鹸の匂いがする。 ふんわりとした時間。 圭さんは俺の顔をじっくりと見つめ、 俺も照れながらも見つめ返すと、 圭さんは口角をあげて目を細めた。 「海流くんに出会えてよかったよ。」 圭さんは染み染みとそう言うと 回していた腕の力を強めて ギュッと抱きしめた。 「俺もです。」 圭さんに出会っていなかったら、 俺はきっとまだ自分が世界で一番不幸だと 思っていたかもしれない。
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