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オレは俗にいう「ド根性ダイコン」
アスファルトを突き破って、顔を出したダイコン。
ただ、それだけ。
それだけでもオレは自負している、オレは頑強なアスファルトを突き破って出てきたんだぞってことを…。
オレが顔を出した村には変わった風習があった。
多くの住民が、干しガエルの手を麻縄で縛って首からぶら下げている。干しガエルは丁度バンザイの格好でぶら下がっている。
これを見たとき、オレは度肝を抜かれた。
どこの原住民だろうと。
格好は白色の無地のTシャツに、干しガエルを首からぶら下げて、その無地のTシャツの下の方に『ピョン吉』って黒マーキーで書いてある。
これは誰が見てもおかしい。しかし、そこだけなのだ。その白地の無地のTシャツに『ピョン吉』と記してあり、その上に干しガエルがぶら下がっている。そこだけなのだ。
ただ、そこだけと言っても、そこがかなりインパクトがあって、常にそこだけに目が行ってしまう。これは男女、年齢問わずその格好である。
これを、この村では〝『ピョン吉』スタイル〟と通称で呼ぶ。
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