狂った奴

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馬鹿な奴だった僕を罵っていい。 君の憎しみがそれで怒りに変わるなら。 胸の内を明かして お互いに合わなかったことにした。 本当は君といる時に 他の人を目に入れてしまったのが僕の罪だった。 「何かあった?」と首を傾げる君に “気にしないで”と言ったのは僕なのに どうして僕が苦しいんだ。 自分勝手に君を傷つけて 今更後悔している自分が憎い。 これからきっと僕は 君を手放してしまった後悔だけを 背負って生きていく。 どれだけ罵ってもいい。 僕のことが嫌いでもいい。 君の憎しみが怒りに変わって また一緒に朝を迎えられるその時まで “僕は待つよ”                                             終
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