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「じゃあ、仕方ないか。それまでおれの話し相手になってくれないか?」
「あっさりしてるわね。そういうのも仕事のうちかな。誰でも誰にも聞かれずに最期に言っておきたいことってあるみたいね。言ってみて」
「おれはずっと逃げてきたんだ。最初は学校だった。好きだった女の子がいたのに、どうしても好きだと言えないまま卒業してしまった。あの子はそんなに好きじゃなかったんだって自分にうそをついて」
「よくあることじゃない」
女の子は足をぶらぶらさせながら聞いています。背中で結んだ大きなリボンが暗がりの中でもはっきり見えます。
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