第2章 波乱の幕開け

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「あれ?あのバイク……ユナ?!」 「え?ユナ?でも、ユナは」 アンジェも驚いているが、そこにまたもう一台、車がジミーの横を走りすぎた。 「え?あ、あれは」 ジミーとアンジェがまた顔を見合わせると、アンジェはハッとして光莉たちに歩み寄り、大地の隣に座って神経を張り詰めて辺りを見回してスマホを取り出して、メールを打ち込んでいた。 車は急速にUターンして、今度は光莉たちのベンチの前を通ると、光莉たちの前で急ブレーキを踏んで、車の後ろの窓が開いて、 「あ、坂井警部と雪子さんの子供たち、じゃないか?」 と言うと、光莉と大地はアイスを食べながら車窓から微笑む男の人を見て、 「誰?」 「なんで、とーちゃんとママのこと、しってんの??」 と言うと、そこに後ろからバイクが勢いよく止まって、フルフェイスのヘルメットを被ったまま、 「私について来て!!安全なとこまで行くから!!」 と言ってシールドを外して、光莉たちを見ると、 「光莉、大地!アンジェたちからはぐれちゃダメよ!アンジェ。すぐに帰って!!」 と叫んで、シールドをまた閉じて車の前に走りこみ、車はバイクを追いかけるように走っていった。光莉は茫然としたけれど、少し考え込んでアイスを食べながら、 「あ!思い出した。…ケーキのお姉ちゃん!」 と言って、バイクや車が物凄いスピードで走り去って行った方を見送っていた。
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