番外編 出会いの話

1/26
1133人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ

番外編 出会いの話

「あー、緊張するなー」 水樹 結羽、二十二歳。 広告代理店に勤務する会社員。ちなみに今年大学を卒業したばかりの新入社員だ。 今はこれから、仕事の取引相手との打ち合わせを予定しているところ。 その取引相手である会社から、うちの会社に広告宣伝の仕事の依頼が来たのは約一週間前だ。 大きな機関からの依頼だったので、営業部の地河部長は大張り切り。 この打ち合わせにも部長が出席する予定になっているのだが、新入社員の俺も色々と経験を積む為に、この打ち合わせに同席するよう指示された。 俺的には、仕事の経験値が上がるのは非常に有難い事なのだがーー昼過ぎに会社を出る際、部長が腹痛でトイレに籠もってしまい、『水樹は打ち合わせ場所まで先に向かって、先方に迷惑を掛けないように、上手く場を繋いでおけ』と言われたのだ……。
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!