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その後、地河部長が遅れて到着してくるまでの十五分間ほど、ラウンジで高城さんと二人で会話していた。
地河部長からは俺が場を繋ぐように言われていたが、実際は高城さんが俺にたくさん話を振ってくれた。気を遣ってくれたのだろう。
もちろん、大半が仕事絡みの話ではあったが、時折含まれる趣味などの話題の中で、俺達はお互いに音楽や映画の趣味、そしてスノボ好きなどという共通点がある事が発覚した。
『何だか水樹さんとは仲良くなれそうな気がします』
高城さんからのさっきのあの言葉、ドキッとしたけれど嬉しかった。
俺も、本当は高城さんともっと親しくなりたい。
しかし、この企画の営業担当はあくまで地河部長だ。
今日はおまけで同席しているだけの俺は、今後また高城さんと会う機会は、もしかしたらもう二度と無いのかもしれないなと思ったーー。
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