番外編 出会いの話

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それにしても、高城さんはさっきから常に落ち着いている。 告白してきたという事は少なからず俺のことを意識していると思うのだが、動揺しているのは俺だけのように感じる。 ……もしかして、あれは告白じゃなかった? そう言えば、好きとは言われたけど付き合ってほしいとは言われなかった。 まさか、ラブではなくライクの方の〝好き〟だったとか⁉︎ などと心配していると、高城さんが突然、俺にこんな事を聞いてくる。 「水樹さんって、恋人はいますか?」 「っ、ごほっ、ごほっ!」 直球でそう聞かれたから、思わずむせてしまった。 「だ、大丈夫ですか?」 「だっ、大丈夫です……。それで、その……恋人は、いません……」 本当にいないので、ありのままそう答える。 「……高城さんは?」 今度は俺の方から質問返しをすると、高城さんはーー。 「いません。今好きなのは、水樹さんだけです。なので、僕と付き合ってほしいなと思っています」 と、今度こそはっきりとそう告げられた。 カーッと、顔が、全身が、一気に熱を帯びていく。
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