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高城さんは質問を続ける。
「水樹さんは、男性と付き合うのは抵抗ありますか?」
またしても直球な言葉に、やはり少し戸惑うも……
「い、いえ……。実際に男性と付き合った事は無いですけど、同性同士の恋愛に偏見も無いです……。俺はオメガなので相手がアルファなら結婚も出来るし……」
と、ちゃんと答える。
しかし答えた直後、結婚がどうのまでは聞かれてないだろ!と、心の中で自分自身にツッコんだ。聞かれていない事まで答えてしまって恥ずかしくなったのだ。
すると高城さんは、やけに真剣な眼差しで俺を見つめる。
「……水樹さんって、やっぱりオメガですか? 見た目や話している感じがあまりオメガっぽくなかったので気のせいかなとずっと思っていたんですが、初めて出会った時からやけに良い匂いがするから、もしかしたらと思っていたんです」
え、良い匂い?
「発情期は先月終わってるので、そんな匂いがする筈は無いんですけど……」
「そうですか……? おかしいな、今もその匂いがするんですけど」
「え?」
そう言われたので、自分の腕や手などを鼻に寄せて匂いを確認したが、自分ではよく分からなかった。発情期中でたくさんフェロモンが出ている時なら、自分自身の匂いにもすぐ気付くんだけど……。
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