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「お支度、宜しいですか?」
椅子の正面にも大きなカーテンがあり、そのカーテン越しに先生から声を掛けられる。
「は、はい」
「椅子が上がりますので、ご注意ください」
すると、ゆっくりと椅子が上がっていき、背もたれは少し後ろに倒れた。
それと同時に、足を乗せていた部分が左右に開いていく。
俺は、足を大きく広げた状態で寝そべるような体勢となった。
少し恥ずかしいが、他の男性オメガの患者さん達も皆やっている事なのだから……と思うしかない。
「では、診察しますね」
正面のカーテン越しに再び先生の声が聞こえたかと思うと、器具が俺の中へと入っていく。
うぐ……。違和感は拭えないが、しかし痛みを感じる程ではなかった。
内診は二分程度で終わり、ゆっくりと椅子がおりていくと、背もたれも元に戻った。
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