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「あーゆーおけー?」
アメリカの方に降り立ったUFOから無線が入った。
「もちのロンですよー日本人もあらかた我々の友好的な態度に満足している様です」
「そりゃそうだろとんでもない科学の結晶であるUFOを持ってるわれわれが友好的なんだから」
「ま、もともとこの乗り物を作ったのは彼らなんですけどねぇ」
「そこよ。その昔、突然変異みたいな急激な脳の変化で異常なスピードで文明を作り上げた旧人類がいた事は我々のみぞ知る事だ」
「まさか、わずか5年で空を飛ぶ円盤まで発明して地上絵を描くほどになるとはな」
「恐竜の時も驚いたがこの星の生物はコレだというキッカケを与えると爆発的に進化する遺伝子を持ってる様だ」
「ほんとうに危なかったですね。初めに地球人を発見した我々の祖先が彼らの脳のほとんどを眠らせてくれたおかげで文明のスピードがグッと抑えられた」
「ほんとほんと、そうでなきゃ10年くらいで我々を追い抜く可能性すらあった」
「くわばらくわばら」
「なんだいそれ?」
「なんだか、怖いものを観た時に言うらしいですよ」
「クワバタオハラなら知ってるが」
「その人達が居るとその一帯が大阪になると言われている?」
「え?そうなんか?」
「そういう超人的な人間もなかにはおるらしい、きおつけなはれや!」
「チャンカワイやんか」
「ま、それはそれとしてこれからどないします?」
「せやな、われわれを崇拝してやまない人たちにまかせましょか?」
「あーあの信じるか信じないかは君ら次第やーゆうてる人達か?」
「せや、彼らのお陰で我々は神の如き扱いを受けることになるんやから」
「ま、まさか一斉に攻撃されたら負けるなんて事は思いもよらんやろ?」
「せやな」
「「計画通りや」」
宇宙人達は声を重ねて呟いた。
そのすぐ後ろには今しがた国連の特命を受けて宇宙船に潜入したエージェントのクワバタオハラの二人が息を潜めている事は賢明な読者諸氏にはマルっとお見通しであろう。
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