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側に
静まりかえったリビングのソファに座った。
(ああ、なんだか心臓にぽっかり穴が空いた感じ。こんな気持ち今まで無かったのになあ)
「お前何体育座りしてしてんの?」
「んー余韻に浸ってる」
「…まだはえーよ。ちょい耳かしてみ?」
「なに?」
俺が身につけてるピアスを外して、別のものを取り付け始めた。
「できた!誕生日おめでとう」
「これさっきの店の?」
「うん。片方は俺がつけんだ」
(やばい……)
すぐに下を向いたが手遅れだった
「天?何下見て…お前泣いてんの?」
「お前のせいだろ!今までこんなのしてこなかったのになんだよ急に。こんなこと…」
口に出せば出すほど涙が出てきた
「お前には幸せになってほしいから。俺なりにめっちゃ考えた。って鼻水垂らすなよ〜」
「天、ずっとそばにいてね」
「あたりまえだろ。」
俺は幸せ者だ。こんなやつがずっと一緒にいてくれるんだから。
泣き疲れた俺はそのままソファで眠りについた。
その日の夢は現実の幸せとは反対に今までで1番酷い夢だった事を俺は忘れられない。
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