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真実
目が覚めるとまだ夜中で汗を大量にかいていた。
同時に蒼が消えたような気がしてきて、勢いよくソファから飛び起き蒼の部屋に向かった。
______ガチャ
(良かった…)
いつも通り部屋で寝ている蒼がいた。
「そう…蒼…」
俺はそのまま蒼の部屋でまた眠りについた。
昼ごろ目を覚ましてリビングに行くと蒼がいた。
「ん、おはよう。なんで俺の部屋来てんだよ」
「おはよ。ごめん…」
「目覚めた時お前いるからびっくりしたわ」
「…ねえ、俺はさ生きるために躊躇いもなく売りをしてたけど、お前はいつもしたくないってよく言ってただろ?」
「あー、何昨日の話?だから悪かったよあん時は」
「違う!したくないじゃなくて出来ないとかじゃないかなって…トラウマ的な…」
「……思い出したの?」
「確信ではない。でも記憶失った頃のがピンポイントで最近夢に出てくるんだ」
「確信では無い…ね。」
「うん。話したく無かったらそれでも良い。ただあの頃の事を1人で抱えないでほしい。」
蒼は驚いた顔をした後にひきつったような笑みをうかべた。
「悪い。俺からは話したく無い。なんなら忘れてて欲しいくらい。…だから天が自力で思い出す頃に俺もお前に詳しく言えるくらいには成長しとくからさ。」
「わかった。」
(明らかに空気が重い…朝にする話でもなかったな)
「___まあ、一つ言うならお前みたく尻で感じねえし?やりたくないってのは本心ではあったけどな」
「ははっ俺もおっさんとなんて2度とごめんだよ」
蒼の一言で重い空気が一瞬で軽くなった。
もし今日の夢が本当なら…あの男を殺すしか俺には…
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