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記憶
「そういえば、最近夢に義親がでてくる。俺が沢山の大人に囲まれながら泣きじゃくる二人に銃を向けてるんだ。」
黙っている蒼に向けて
「変な夢だよな。」と付け加えた
すると蒼は眉間にしわをよせ「何か思い出したのか」と一言
「なんにも。…もしかしてこういう事あったのか?」
「そんなことあるわけないだろ。飯がまずくなるあいつらの話はやめろ。」
俺は一部の記憶を失くしてしまっていて、蒼は覚えているはずなのにこの通り避けられる。
でも、避けるって事は何かしらはあったんだろう。
「それより今日は金曜日だ。でかい仕事だろうな」
「そうだね。この後、早退させてもらうよ」
「…なら俺もそうする。教室迎えに行くから」
「わかった」
金曜の仕事はハードな事が多い。土日にまで長引くことなんて日常茶飯事だ。
昼休みが終わり、早退届を出して教室に戻ると既に蒼がドア前で待っていた。
「早退届出したか?」
「出してきた。今鞄とってくる」
俺らの会話を聞いてかまた雨宮が近づいてきた。
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