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変わりたい
「黒田18時には迎えにくるってさ」
「…わかった」
家についてすぐ、蒼の部屋に入って目の前に座った
「なに?携帯見えないんけど」
「…」
「またなんかあった?」
「蒼、雨宮の事…日向ってよんでたね」
「よんだけど……あ、いや、別に友達とかじゃなくて流れてきな?」
「なんか意外だった」
「は?」
「蒼は嫌がると思ったし。けど2人楽しそうにしてたから」
「…でも天がいないとこうはならなかったよ」
「なんだか取られそうで嫌だな」
「友達になれって言ったのはお前だろ。」
「それもそうなんだけど…ごめん部屋戻るわ」
その瞬間蒼は腕を自分側に引き寄せた。
「っ…腕邪魔なんだけど」
蒼は消えそうな声で話し始めた。
「あいつと話してる時…過去の事とか仕事の事とか全部忘れて俺じゃないみたいだった」
「…」
「楽しかった。けど…罪悪感のようなものが片隅にずっとあった。俺らとあいつは釣り合わない」
「うん。」
「あいつといたら今までの自分を消せる気がした。でも今日わかった。天と俺にはあいつが必要だよ。ずっと2人だけの俺らには良い転機なのかもしれない。」
「蒼が言いたいことわかるよ。全く同じこと思ってるから」
「俺ら何か変われんのかな?」
本当にこの数日で蒼の心境は物凄く変わっていて、自分自身色々なことを考えてるんだろう。このままいい方向に進んで欲しい。裏社会で生きていくのは俺だけでいい。
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