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桂木と蒼
会場にいた人たちは慌てて外に逃げて行って、一家の奴らはさらに下の階へ逃げていく。
「こんなタイミングで警察?」
「いや、蒼みて。警察もリングで戦ってた片方も地下に行ってる」
「…もしかして」
憶測だが、ボコられてたのが一家が用意した人でこちらに勝ち目がないと判断したうえで、警察と名乗る男らを利用して客を散らせる。そして賭けに収集された金は全て一家に入る。簡単に言えば詐欺がする方法だろう。
「頭の悪い方法だな」
「ボスに拾われる前の俺らみたい」
「言えてる。下行くぞ」
奥まで行くと少し空いたドアがあり笑い声が聞こえてきた。
「あいつら慌てて逃げてたぜ?」
「ヒャーハッハ馬鹿すぎる」
「やりましたね!」
「数は15以上2人ではきついな」
「天は何もしないで全員俺がやる」
「いや目的は解散…させるだけだから上をやろう。いくぞ」
「おい!」
俺の合図と共に蒼が銃を持って勢いよく入る。
「何者だ!?」と一瞬凍りついたがすぐに
「たった2人で何するつもりだ」と笑いはじめた。
「ここの頭は誰だ?」
「俺だよ。主催してるのも俺さ」
(あっさり言うなんて本当に馬鹿だ)
蒼がそいつの頭に照準を向けた。
「舐めた真似するな。俺らの裏には桂木様がついてんだぞ?」
(桂木…?)
その名前に反応したのか蒼の顔が豹変した。
「はっ桂木?なおさら殺したくなっちゃうよ」
そして蒼はためらいもなく
引き金を引いた。
「!?蒼!!」
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