1番大事なのは

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1番大事なのは

「あいつの事なんてどうでもいい!報告しないのは如月家への裏切り行為だぞ。」 「わかってる…でも追い詰められてる時の雨宮が昔のお前と重なったんだ…」 「あいつと俺を一緒にするんじゃねえ!お前は、俺とボスを裏切ってまであいつを守る必要あんのか!」    今にも怒りで泣きそうな顔をしている。傷つけたいわけじゃないのに。だから俺はこいつが欲しがっている言葉を…言ってあげなくちゃ 「お願い…蒼よく聞いて。"俺の1番大切なのはお前だよ"。裏切る訳じゃない。ただ例え裏社会で働いてる身でも蒼が昔の義親(あいつら)みたいにはなって欲しくないだけ」  蒼が言いたいのは"裏切り行為"なんてどうでも良くて"自分よりも雨宮(あいつ)を守ることを選ぶのか"って事なんだろう。  蒼は自分に呆れたような顔をしていた。 「…そういえば口抑えた時あいつすごい震えてたな。首絞めてごめん…俺も天が1番大事だよ。」  壊れ物のようにそっと俺のことを抱きしめた。  たまに出てくる子供みたいに怒りに任せるところも幼い頃周りにいた大人のせいだろう。隣にいた時間は数字で言えば5年だけど俺なら理解してやれる。だからね 「なあ天…今日一緒に…寝ていい?」 「うん、いいよ。泣いちゃった?」 「…こんなんで泣かねえよ」 (ただでかい男2人が狭いベッドで一緒に寝るのだけはどうかと思うけど)
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