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「えー最近話題になっていますが。
将来的にAIが取って代わる、つまりなくなってしまうだろうと言われる仕事がありますよね」
令和になり、テレビやネットではそんな話も聞く。
歳を取って、あまり流行に興味がなくなった秋場にも分かる程、時代は変わって行く。
ざんぎり頭をぽんと叩けば、文明開化の音がする。
開化とは開花と同じだろう。
世の中が良くなる様に、便利になる様に。
そう考えた誰かの努力が花開き、今の暮らしがあるのだ。
今では国民総カメラマン等と言われる。
写真は子供からお年寄りまで、ごく普通に気軽に撮れる物になった。
特に昔はカメラを敬遠気味だった女性が、率先して写真を撮る様になった。
それはとても素晴らしい事だ。
今時の若者達に「写真屋さん」の仕事を何度か話した。
どうしてそんな無駄な事をしてたのか。
たかが写真のために。
平成じゃなくて昭和の話だ。
早く辞めて違う仕事をすればよかったのに。
だいたいは笑われ、呆れられた。
だが秋場も、笑ってくれれば良いと思っていた。
写真屋さんが消えて行ったのは、その時代を知らない者には理解してもらえない仕事だからだ。
そしてこれからも、無くなっていく仕事がたくさんあるだろう。
だが、そんな仕事があったからこそ、今があるのだ。
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