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しかし、久しぶりに会った工業高校の同期には、様々なビルや建物を建てたり、なくてはならない電力会社の現場で頑張る者、自ら会社を興した者もいる。
写真屋さんとしては副店長にまでなった秋場だが、ほぼ完全にデジタル化されたと言える写真の世界では、その技術の殆どは二度と使う事もないだろう。
目に見える彼の仕事の成果と言う物は、手元に存在しない。
あの、必死で駈け回った日々は何だったのか。
やがて消えて行く運命にある仕事を、俺は一生懸命に学んだのか。
そう思う事もあったが、後悔はしなかった。
第二の故郷、北陸で過ごした日々は秋場の誇りだ。
取り敢えず、取り敢えず。
新しい仕事を頑張った。
初対面でも平気で誰とでも大きな声で話せる事は、違う仕事をするにも大切な財産だった。会社の集まりでは進んで元カメラマンの腕を披露した。
そんな、ある日。
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