春浅し

11/30
前へ
/258ページ
次へ
黒歴史以外の何物でもない、夏の事件。 それから2週間も経たずに、「不破君と3年の先輩、別れたらしいよ」という情報を莉緒那がもってきたが、泉の恋心が戻ることはなかった。 なぜなら事件以降、面白いように不破のユルユル性事情を知ることになったから。 情報源は、これまた莉緒那。 泉が不破に告白すると宣言した日。 「じゃあ、わたしも理数科の佐藤君に告白しようかな。お互い良い結果になるといいね」 なんて云っていたが、良い結果になったのは、便乗告白した親友だけだった。 その後、佐藤君よりもたらされる天才の下半身事情の数々。 まだまだ純粋なところがあった泉には、聞くに堪えないモノばかりで、これを機に不破への恋心は一掃された。
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

626人が本棚に入れています
本棚に追加