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「何もそこまでチェックしなくても……」
男の顔が、青ざめていく。
「いいですか。何度も云ってきましたが……」
デスクの背後にまわり込んだ泉は、ディスプレイの電源を切る。
「ああぁぁぁ……」
「上司がダラダラとオフィスに居座られては、下の者が帰りづらいのです。なんですか、この古い日本企業のような旧態依然とした職場環境は。目先の利益だけを求めて、人を大切にしない企業に、輝かしい未来はありません」
泉の指先は、パソコンの主電源に向かった。
「や、やめてくれ! 頼む!」
「今すぐ、シャットダウンしてください。そうしないと、3秒後にプチッと落とします。これがただの脅しではないことは、よ~~くご存知かと思います。わたしは、ヤルといったらヤリます」
震える男の手が動き、データは保存された。
「お疲れ様です。グッバイ、エディ」
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