第2章 大統領の演説

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「やっぱり、だいとうりおうの、はなしは、さいこうだね。」 「いつきいても、すべらしいな。」 パクは、どうやら彼らを納得させることが出来たと感じた。 気になるのは、正常な白衣の天使の方だ。 パクは、ゆっくり彼女のほうを振り向いた。 彼女は、パクのほうを向いて微笑みかけていた。 「大統領、今日の演説はいつもよりずっと、すばらしかったわ。  私も本当にあなたを支持していきますね。」 彼女が、ジョークで言っているのかどうかは分からないが、取りあえず、今回だけはこの場を乗り切ることに成功したようだ。 その瞬間、パクはピカと光を受けたように感じたが、あまり気には止めないようにした。 それよりも、パクは、いつ、自分が正常に戻っていることがばれるかが、心配だった。 取りあえず、今後のことをじっくり練る必要がある。 パクは、一人になる機会を早く持ちたいと思った。 しかし、その時間はなかなか来なかった。
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