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一番の問題は、パク自身の過去の記憶がはっきりしないということだ。
また、現在、こうしてひとつひとつの事柄を分析している自分自身がとても、気が狂っているとは思えないということもある。
どう考えても今の自分は正気だし、この国がどうあるべきかの思想も、間違っているとは思えなかった。
ただ、ここの患者達が、正常に理解出来ているかどうかは分からないが、いつものとおりのパクのスピーチを聞いたようだ。
看護婦の彼女も、見た限りいつものことのように、感じているようだった。
それらを踏まえ、ひとつひとつ可能性を考えてみることにした。
まず、自分の考えはさておき、周りの様子から考えて、“パクは気がふれていると思われているのか”である。
しかし、自分としてはその記憶が全くないので、考えられるとするとこうなる。
それは、昨日まで気がふれていたが、今朝がたから正気に戻り今を向かえている。
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