第5章 定期健診

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「調子は、至ってすこぶる良いよ。  ところが、今日はどうも私の中に、別の魔物か何かが、頭の中に入ってきているような感じが時々するんだ。」 パクは、咄嗟だったが、我ながら旨い回答を考えたと思った。 前と同じ対応が出来ていたとしてもおかしくないし、また、前回と違う対応だとしても、その頭の中の魔物のせいに出来る。 「そうですか、大統領。  確かに、今のあなたは、今までの状況とは大分違うように感じますね。  分かりました。  今日は、この後、脳波も測ってみましょう。  魔物がいるかどうかも、検査してみましょう。」 パクは、ちょっと焦ってきた。 脳波の検査などされた日には、すべてがばれてしまうのかもしれない。 「じゃ、大統領。  看護婦のジュリとお話があるので、後ろのベッドに座って待っていてもらえますか。」
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