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そのうち、外側のドアが、ガタンと大きく強く開く音がし、軍服に身を包んだ体格の良い大男が三人入ってきた。
ジュリは、今度は大男たちの方に走り寄って、
「どこから入ってきたんですか?大統領は絶対安静状態です。」
しかし、彼らは、ジュリの言葉など聞いていないように、パクに近づき、肩に手をあてた。
パクは、彼らが入ってきたことすら、気がついていなかったようだ。
パクはあっという間に、チョンから引き離され、あっという間に、入口の方へと引き吊られていった。
チョン医師は急に呼吸が出来るようになったためか、ごほごほと苦しそうにむせていた。
パクは、自分を掴んでいる二人の男を見た。
この軍服は、北韓共和国のものだ。これで本当に殺されるかもしれないと感じた。
今までも恐怖を感じたことはあったが、疑問点のほうが勝っていたため、自分のことのようには、あまり思えていなかった。
第一秘書だったチェ・テウへの怒り、自分が本当にパク・ミョンバクであり南韓民国の大統領なのか?
ジュリとこの医者チョン・デジュンも敵なのか、全く分からない。
これらのことが分からない間は死ぬわけにはいかないと思った。
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