13.希ちゃんの真実。

4/11
前へ
/77ページ
次へ
「希ちゃんのお父さん、ますます凄い人に見えてきました。でも僕の周りって何故かそういう人多いんですよ。僕の母方のおじいさんは昔、山ごもりをしていてずっと修行をしていたようです。 それで千里眼という才能を生かして、色々な人の人生を透視していたらしいです。その話は僕の母が何かにつけて話していたので、間違いはないと思います」 「類は友を呼ぶって昔からよく言うからね。霊感がある人の周りにはそういう人が自然と集まる傾向にあるらしい。 だから私たちも会うべくして出会ったのかもしれないね。ちょっと落ち着いてきたようだから、さっきの話の続きをしようか」 「はい。続きを聞きたくなってきました。でも正直言って続きを聞くのが怖いです。だから聞きたいのと、聞きたくないのと半々です。でもたぶん聞かないと後悔すると思うので、よろしくお願いします」 そして2人は再び、ぎゅうぎゅう詰めのベンチに腰を下ろした。 「ありがとう。希の為にも話を聞いて欲しい」 そう言うと信二は先程の続きを、ゆっくりとはなし始めた。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加