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○月×日
エイプリルフール病だって、お医者さんに言われた。まさか、本当に実在したなんて。私、死ねないんだ。死にたいのに、死ねない。酷いよ。神様は酷い。どうして、私は死ねないの? こんなにも死にたいのに。私何か酷い事したかなぁ。
そして流れるように高校一年生になり、そこで初めて僕の名前を見つけた。
○月×日
知らない子ばかりで緊張する。でもそんな中、一人気になる男の子を見つけた。日下部壱君。不思議な雰囲気を持った子。どこか私と似てる男の子。もしかしたら私と同じエイプリルフール病なのかもしれない。
ページを捲ると、僕の名前が登場する回数が段々と増えていった。まだ僕と彼女が会話をする前だ。屋上で彼女からエイプリルフール病であることを聞かされる前の出来事。彼女は、その前から僕のことを見ていたのだ。
○月×日
日下部君はいつもサボってるのに、頭が良い。今日だって中間テストの成績が発表されると、学年一位に堂々と居座ってる。授業は聞いてないのに、勉強できるって凄い。きっと陰で努力してるんだろうなぁ。私も見習わないと。
○月×日
帰りに日下部君を発見! まさか同じ方面だったなんて、これを切っ掛けにお友達になりたいなぁ。でも話しかけずらい。いつも本読んでるし、雰囲気が近寄りがたい。一体何の本読んでるんだろう? 本読んでるときは、いつもと違って目がキラキラしてるから気になる。今度聞いてみようかな。
次のページを捲ると、そこで彼女と僕が初めて会話したことが書かれていた。
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