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もう一度と、翔は小鳥の頬をそっと撫でて腕の中に囲ってくれ、小鳥は熱い彼の背中に抱きついた。
「小鳥、力を抜いて楽にして」
彼の指先が、黒い毛の奥を割って入ってきて何度か行き来した。やっぱり痛い……。でもそこがもう熱くとろけて、とろとろと濡れている。彼の指先がとろとろに濡れたまま、小鳥の乳房を包んだから、もう充分に濡れそぼっていることはわかっている……。だから、きっと、大丈夫。
また熱い塊が小鳥のそこにあたる。男の熱い息が小鳥の耳元で響いた。
「そう、もっと力抜いて」
抜いているよ。でも、
「嫌だったらすぐやめる」
「嫌じゃないよ」
熱くて硬くて大きなものが、何かを引き裂こうとしている。
それがぎゅって押し込んでくる――。
我慢、我慢。この痛いの、今日だけ我慢したらきっと、きっと、きっと。
メキッとした痛み!
痛い、痛い、痛い!!!
「小鳥、大丈夫か」
「だっ大丈夫!」
腰が逃げている。でもそれをやめて、お兄ちゃんに抱きついて、もう一度、もう一度。彼も、こうなったらもう思いっきり行くぞ――と言わんばかりの必死な顔になっている。
「そのまま。そのままだ、小鳥」
「い、いやっ!」
ついに翔の腕から逃げてしまう。
その時、頭に『ガン』と殴られた様な衝撃が襲った。
頭がくらくらして、目を開けると、翔兄がベッドの上から小鳥を見下ろしている。
頭から、ベッドの下に小鳥は落ちていた。
嘘、嘘。なに、この……状況!
「……小鳥、だ、大丈夫か」
お兄ちゃんの、青ざめた顔――。
小鳥はそっと起きあがり、床に裸のままぺたんと座って茫然とした。
これが私の初エッチ? 嘘。ベッドから落ちただなんて……最悪!
涙が溢れてきた。
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