エイプリルフールの嘘が嘘じゃなかった話

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幸せな人生だった。 後悔はない。 あるとすれば、愛した人と長い時間を一緒に過ごせなかったことくらいだろうか。 「ねぇ、私、貴方が託された後、頑張れてたかしら」 「あぁ」 ーーーーー ーーー ー 「パパ。ばぁば、笑ってる」 「きっと父さん――(あや)のじいちゃんが迎えに来たんだよ。じいちゃんは、ばぁばのこと大好きだったから」 きっと今頃、母さんは父さんと一緒に天国で笑っているんだろう。 俺を育てるのに苦労してた人だから、あっちでゆっくり、父さんとできなかった喫茶店巡りでもしてくれてたらいい。 「ありがとう、母さん」 END
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