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ところがだ。その目論見はうまくいかなかった。タイ航空の飛行船がアフリカに向けて出発しようとしたまさにそのとき、急にエックスザウルスが赤ちゃんを食べるのをやめてしまったのだ。
実はとうとうお腹いっぱいになってしまったんだ。だって赤ちゃんを食べるようになって以来、エックスザウルスには一度もお通じが来なかったからね。
思い出してごらん?今まで子どもを食べていたときには、ひと月に一度お通じがあったよね?それで子どもたちはエックスザウルスのお腹から出てきてたんだった。
でも食べた赤ちゃんはずっとエックスザウルスのお腹の中に入りっぱなしだ。なんでかというと、赤ちゃんは栄養豊富なんだけど、ひとつだけ足らない栄養素があった。食物繊維だ。だって赤ちゃんはツルツルだからね。
慌てたのはタイの人たちだ。なんとかエックスザウルスに食欲を取り戻してもらおうと、あの手この手を使った。強力な下剤を開発してみたり、ジャングルのシャーマンに頼んで祈祷を行なったりもした。
少し運動させてみたらいいかと思って、セパタクローのボールをエックスザウルスに向かって蹴っ飛ばしてみたりもしたけれど、これはひどい結果になった。
この頃エックスザウルスは相当巨大化していたんだ。モンゴル帝国の最盛期ぐらいの大きさにはなっていた。ボールを打とうと、ちょっと尻尾を振ったら、地面にヒビが入ってしまった。そのときできたのが、メコン川とチャオプラヤー川だよ。授業で教えたよね。
でもタイの人たちはすごいんだ。これで諦めるような人たちじゃあ、とてもではないがタイ人なんてやってられない。あるときタイの王様は、全国からタイ式マッサージの達人を3000人集めた。それだけいれば、中には素性の怪しそうなやつもいるけれど、タイ人はそんなことは気にしない。
王様は一人一人に誓約書を書かせて誓わせた。エックスザウルスに食欲を取り戻させるまでは国に帰らないというね。そして編隊を組んでエックスザウルスのもとに向かわせたんだ。
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