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まぁ、なんて言うか、イケメンとかどうとかよりも、サキには気取らずに付き合える人がいいんじゃないかと、お節介にも思ってしまうんだよね。
ありのままの、サキを好きになってくれるような人。
嫌なことがあるとヤケ食いして、泣いたかと思ったらまた笑って、その後でケロッとしてまた歩み始める、少し危なっかしいこの性格を、ちゃんとわかってくれるような人がいいと思うんだけど・・
そして!
これがいちばん大切なんだけど、
サキを泣かせない人!
これがいちばん大切よね。
まぁ、私は穏やかに見守ろう。
そして今は、ひとまず本の続きを楽しもう。
それからどれくらい経ったのかわからないけど、気がつくと、サキはコーヒーのおかわりをオーダーしに行っていた。
それにつられて気付いたんだけど、私の目の前のコーヒーはすっかり冷めてしまっていたので、私はそれを飲み干してからもう一杯オーダーした。
その後も読みふけっていたのだけど、結構時間も過ぎていたので、続きはまた明日にすることにした。
店を後にしようとした時に、お店の入り口近くのテーブルを拭いている彼とサキは目が合った。
「あのっ!
今日のカフェラテ、とても美味しかったです!ドーナツも最高でした!」
サキがそう言うと、レンタロウくんは、
「それは良かったです。
今日はお洒落なんですね。
でも、昨日のように、くつろいだ服装で来ていただけるのが私の理想ですよ。
またお越しください。」
そう言っていた。
なんて爽やかなんだろう!
サキは幸せ満開な様子だった。
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