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夏祭り
「いや~それにしても、たかが町内会の祭りだと思って高を括っていたんだが…まさかこんなに人が来るとわな~」
「もしやもう疲れたのか、父よ?まだ来て30分程しか経ってないぞ?」
「いやぁ~普段はクーラーが効いた部屋で執筆業務が主の父さんとしては、もうとっくに体力は限界を迎えているんだが…」
「それでも手元の缶ビールは絶対に離さないよね?それで何杯目だっけ?」
「3杯目です」
「単純計算で10分に1杯は飲み干していればそりゃ御体も疲れるでしょうに…」
「それとこれとはべつだよ?」
「どういう身体の構造してんのよ…」
「いいんだよ~今日はお祭りなんだから~それにツマミもちゃんとあるしな~」
「ツマミって…そういえばさっきから目を離すといろいろ買って食べてたけ気がしたけど…一体何を食べての?」
「えっと…たしか…たこ焼き、お好み焼き、焼きそば、ベビーカステラ、肉まん…とかだったかな?」
「すげぇな穀物万歳かよ、飲み物も含めてみんな何かしらの穀物類じゃねぇかよ…よくそんなに入るな…」
「そうなんだよ、だからもう早くも疲れが…」
「お祭りで食べ疲れとか許さないからね?ほら次は彼処行くよ~私かき氷食べたーい」
「お、おう…容赦ねぇな、我が娘よ…」
『それからさらに30分後…』
「なぁ…流石にもう良くねぇか?もう大体どの店も回っただろ~」
「な~に言ってんのよ、まだ花火見てないでしょう?ほら、とっとと場所取りに行くよ~」
「えー、だって彼処は人が…」
「ごちゃごちゃ言わない、とっとと歩く、そんでその巨体で場所をとる!!」
「普段より厳しくね??」
「いいのよ~だって今日はお祭りなんだから~」
続く
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