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オーディション後、今後のグループの活動方針と顔合わせが行われることになったため、久保部イベントホールの中にあるスタッフルームに合格者が集められた。
ホワイトボードの前に、縦に並べられた3つのテーブルの周りに9人の少女たちが座っていた。
浜名は合格者の全員が席に着いているのを確認すると口を開いた。
「改めまして、オーディションお疲れ様でした。合格おめでとうございます。私がみんなをプロデュースする浜名咲歩です。時間をかけててもアイドルの頂点にみんなを連れて行くから、よろしくお願いします」
浜名が一礼したあと、隣にいた女性が言う。
「はじめまして米川美唯です。このアイドルグループのマネージャーをします」
米川が一礼したあと浜名が言う。
「じゃあ簡単な自己紹介からしてもらおうかな。一番最初にやりたいって人いるかな?」
浜名は合格者全員を見回すと唯一小さく手を挙げたのは、気品と知性を感じるほど冷静そうな少女だった。
「じゃあ、私から」
そう言って自分の席から立ち上がる。
「東京都出身、古谷真菜加です。18歳の大学1年生です。私は15歳の頃から他のアイドルグループに所属していましたので、今までの経験がこのグループに貢献できるように頑張ります。よろしくお願いします」
真菜加は一礼したあとに着席するとそのまま視線を横に送る。
隣に座っていたのは暖かく楽しそうで賑やかな感じがする少女だった。
少女はそれを受けて頷くと立ち上がった。
「茨城県出身の百瀬鈴です。15歳の高校1年生です。私も一応、10歳の頃から地元の茨城県でアイドルをやってました。これからよろしくお願いします」
鈴は一礼した後に着席した。
どうやら席順になりそうだ。
視線を受けてアイドルやヒロインという言葉が似合いそうな少女が、緊張した様子で立ち上がった。
「愛知県出身、若井聖楽です。えっと、中学3年生、14歳です。私は、みんなに、勇気を与えるような、アイドルになりたいです。よろしくお願いします」
一礼したあと聖楽は安心したような様子で着席した。
清純そうで透明感のある雰囲気をした少女が立ち上がる。
「江波夢芽です。15歳の高校1年生です。東京都出身です。これからよろしくお願いします」
夢芽は一礼して自己紹介を終わらせる。
爽やかで穏やかそうな雰囲気をした少女が立ち上がる。
「茂松ことはです、神奈川県から来ました、16歳、高校2年生です、これから、よろしく、お願いします」
視線を泳がせたままことはは自己紹介を終わらせて一礼して着席した。
行動力があり決断が速そうな雰囲気の少女が立ち上がる。
「木内璃子、広島県から来ました。17歳の高校3年生です。中高の部活で空手部に所属してましたので、体力には自信があります。よろしくお願いします」
璃子が一礼をしたあと着席するのを、確認したあとで神秘的で不思議な魅力を持つ少女が立ち上がった。
「東城凪紗です。福岡出身の17歳で高校3年生です。福岡ではモデルみたいなことをしてて何度か雑誌とかポスターに乗ったことがあります。この経験が活かせるように頑張りますので、よろしくお願いします」
凪紗が一礼し着席する。
無邪気で華やかで可愛らしい雰囲気をした少女が立ち上がった。
「野々千輝です。16歳の高校2年生で東京都出身です。これから一所懸命に頑張ります。よろしくお願いします」
千輝が一礼し着席したあと、素朴で保守的で安心感を与える少女が立ち上がった。
「山本明梨です。15歳の高校1年生、埼玉県出身です。よろしくお願いします」
最後の明梨が自己紹介を終え一礼したあと着席したのを確認すると、浜名が口を開いた。
「この9人が私がプロデュースするアイドルグループのメンバーです。みんなこれからよろしくね」
浜名の言葉を合図にしたかのように、メンバーそれぞれがそれぞれに視線を送った。
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