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結成
4月某日。
オーディションの最終審査の会場となった久保部イベントホールは、普段から講演会やライブなどで活用している。
収容人数は1000人、座席数660席で前方にはステージがある。
1番前の中央の席に座っている審査員は、浜名咲歩も含めて第一線で活躍している人ばかりだ。
その後ろには、事前に知らされていた番号順に最終審査まで残った100人の少女たちが座っている。
全員一次審査と二次審査を通過するほどの何かを秘めている様に明梨は感じている。
その後ろには、少女たちが呼んだ保護者や応援するために集まった友達や公開オーディションを観に来た一般の客が座っている。
そして、数名のスタッフがオーディションの様子をカメラで撮影している。
この会場にいるのは約500人越え。
オーディション参加者は1人ずつステージに上がり約500人越えの注目を一人で浴びながら、歌唱審査・ダンス審査・演技審査・審査員からの質疑応答に応える。
まるでライブのような状況で何かを残せた人が選ばれる。
オーディションも残すは合格者の発表だけになり、スタッフの一人がステージに上がった。
「皆さん、最終選考お疲れ様でした。これから合格者の発表をします」
明梨は自分の番号である7番を確認した後、祈るように胸の前で手を組んだ。
「4番、7番、24番、35番、50番、52番、64番、70番、81番以上が合格者です」
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