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高校に行けば環境が変わった。
大人しそうな子が話しかけてきてくれた。とっても勇気を出して。
本当にオドオドしてて、笑っちゃいけないけど笑っちゃうくらいに。
その子はカナっていって、友だちになったのかな?そう言っていいのかな?
友だちってなんなんだろう。毎日話すけど、急な友だち付き合いはちょっと時間がかかった。でも、カナもいじめられてたってことを告白してくれたから、もう少し踏み込んでいいのかなと思った。
わたしは名前を聞かれたとき、自分の名前を噛んでしまった。
自分の名前を言うよりも、付けられたあだ名のほうが自分の中に染まって耳にこびりついてた。
ブサコ。
だから申し訳ないけど、エミって呼んでって言った。学校では本名が使われてるのに、別の名前を呼ぶのはきっと周りから見ればなに言ってんのって感じになるけど、それでもカナは「いいよ」って言ってくれた。
大学は親に無理言って行かせてもらった。
やっぱり見えてる世界の広さが違った。小学生のバケツのような小さな世界で悩んでいたことがバカらしく感じた。
でも、あのバカ女を赦せるかっていったら、ぜっっったい許せない。
バカ女に、やり返したい、やり込めてやりたいという気持ちはずっとくすぶっていた。
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